TOP > 特別栽培米の眞木優 日記 > 3/24(水)【お勉強→夏野菜準備…太陽熱で雑草抑制】
燻炭籾殻の散布、鋤込みを経て、透明ビニールシートを張り、
標記対策を開始しました。
*備考
太陽熱消毒法のポイント
出典…「徒然日記~サンビオティック普及の日々♪」
太陽熱消毒は、新しい土壌消毒法として普及しつつありますね。薬剤を使わない安全性と、低コストが魅力です。家庭菜園などでも応用できますが、ハウスなど密閉環境では、効力を発揮します。
しかし多くの方が、太陽熱消毒法を誤解しているため、うまく効果が出ないことが多いようです。まず太陽熱消毒のポイントを整理しておきます。
1.目的は好気性の善玉菌を増やすこと
好気性微生物を増やし、寄生性センチュウや病害菌の密度を大幅に減らすことです。(ゼロにはならない)
良質の有機物を与え、好気性微生物の繁殖を促しますが、排水が悪い土壌などでは嫌気状態となりやすく、効果が上がらない。通気性・排水性の改良は重要課題。ゼオライト、パーライト、バーミキュライトなどのほか、堆肥やもみ殻などで改善しておく。
2.phを調整しておく
作物の最適生育phは、一般に好気性微生物の生育phでもあるので、phを調整した後に太陽熱消毒を行います。
3.温度測定は必須
土壌温度が最低でも40℃以上に上がらなければ、効果がない。深部(20~25cm)程度の温度が40℃以上になっていることを必ず確認します。55度以上で多くの病害菌や、雑草の種は、数時間で死滅します。
4.早めに好気環境を作る
通常、太陽熱や発酵熱により水分が気化し温度が下がるのを防ぐため、透明のマルチシートを張ります。
また初期に急激に温度が上がり、しかも無酸素状態になることで殺菌効果があります。しかし、マルチにより空気が遮断され、長期間土壌が嫌気状態になるのは好ましくありません。
マルチシートで空気を遮断する期間は、2週間程度にします。
以上を踏まえ、サンビオティックの太陽熱消毒法をご提案します。菌力アップは、発酵熱が上がりやすく、成功率の高い資材です。
発酵熱と好気性微生物の密度をあげることによる有害菌やネコブセンチュウの密度低下をはかる方法で、従来の太陽熱消毒法に加味して行える方法です。
使用資材 :菌力アップ(好気性土壌微生物) 、新鮮な米ヌカ
太陽熱による土壌消毒法
1.10a当たり圃場に米ヌカまたはふすまを500kg-1,000kg程度をまき、全面混和します。米ぬかがいきわたるよう、20~25cm程度まで深く耕します。その際、前作の植物残渣も同時にすき込んで構いません。米ぬかが十分に手に入らない場合は、ワラやもみ殻、堆肥などで炭素分をします。
2.菌力アップ 10Lを水に希釈して全面散布します。水量は、深さ25cm程度まで十分にしみわたる水量。
3.透明のマルチシートで被覆し、2週間程度維持する。表面の水分が乾かないように注意する。また、定期的に温度を測り、1週間しても深さ20?25cmの温度が40℃を超えなければ、再度最初からやりなおす。2週間後、マルチシートをはがし、終了。
4.その後、畝たてをする場合は、耕土を深く削り未消毒の土を持ち上げることにより、消毒効果を半減させる場合があります。十分に注意してください。畝たてのあとに太陽熱処理をする方法も可能です。
〔太陽熱処理〕出典:農文協ルーラル図書館
『現代農業』では、「太陽熱消毒」とはよばず「太陽熱処理」とよぶことが多い。臭化メチル全廃や脱土壌消毒剤の動きが強まる中で改めて注目を集めている技術だ。
土壌病害やセンチュウ、雑草のタネを殺すのを目的に、湛水後、ビニール被覆してハウスを密閉し、太陽熱を利用して地温を上げるわけだが、事前に有機物を施用する人が多い。
イナワラと石灰チッソを入れる人もいるが、米ヌカやビール粕など微生物が食いつきやすい有機物を散布して発酵を促すと、土ごと発酵のようになり、「いい菌」を増やしつつ「悪い菌」を抑える作用をする(悪い菌は比較的熱に弱く、いい菌は強い)。
太陽熱による地温上昇のみで殺菌する場合は、普通40度で20日間以上必要だといわれるが、白いカビが表面に生え、微生物が急増して発酵熱が十分に加わるような場合は、「いい菌」の静菌作用も手伝って処理期間が10~14日くらいですむという人もいる。