TOP > 特別栽培米の眞木優 日記 > 11/12【お勉強…水稲、大豆、麦の土づくり】
【水稲の土づくり】
最近、皆様の水田でこのような症状が出てていませんか?
・湛水時のガス湧きが多くなった
・途中で肥料切れが起きてしまう
・肥料の量が昔より少ないのに倒伏が多い
・収量や品質が落ちてきた
このような症状を改善するためには、土づくり肥料でけい酸や鉄分を補給し、土づくりをしっかり行っていくことが必要です!
水稲に対するけい酸の役割と効果
水稲は「けい酸植物」と言われるように、たくさんのけい酸を吸収します。
10aあたりの吸収量は、100~120kgであり、窒素吸収量の10倍にもなり、米の収量・品質に与える影響は大きいのです。
吸収されたけい酸は、水稲の葉や茎を強くし、耐倒伏性を高め、受光体勢を向上させて光合成を高めると同時にいもち病やごまはがれ病などに対する抵抗性を高める働きをします。
10aあたりのけい酸の収支
①水稲が吸収するけい酸量…100kg~120kg
②天然供給されるけい酸量…80kg
(灌漑水から20kg・稲わらや土壌から60kg)
③差引不足分のけい酸量(①-②)…20~40kg
(ミネラルGなら約200kg必要)
けい酸の効果
①倒伏軽減
②受光態勢の向上
③病害虫に対する抵抗性の向上
水稲に対する鉄分の役割と効果
水稲体内における鉄分の役割は、光合成を活発にすることです。(光合成は植物のエネルギー源を生成する活動であり、米の品質や収量にも影響を与えます)
水田における鉄分の効果は、根を保護する働きが大きいです。鉄分は、根を傷める硫化水素(有害ガス)の発生を軽減し、根腐れを防ぐ効果があります。この根腐れを防ぐことにより、秋落ち(秋に肥料効果が薄れ、生育が衰える現象)やごま葉枯れ病の改善に効果を発揮します。また、根が褐色になるのは鉄分が根を保護(コーティング)しているからです。
鉄分の効果
①鉄分が不足した水田では・・有害ガス:硫化水素が発生する!
②その結果、根腐れし、秋落ち、ごま葉枯病となり、品質・収量が低下する。
鉄分が十分にある水田では
⇒【鉄分+硫化水素=無毒化!(硫化鉄)】
麦・大豆の土づくり
麦・大豆・水稲の養分吸収量(1ローテーション)
○けい酸 約 130 kg~
○石灰 約 22 kg~
○苦土 約 9 kg
○微量要素(ミネラル)も多量消費
麦は、酸性に弱い作物です。酸性障害になると葉が黄化し、生育不良になり、収量にも大きく影響します。また、麦はイネ科の作物なので「けい酸」を好んで吸収します。
大豆は、石灰の吸収量が多く、根粒菌の活性を良くするためにも石灰は必要です。
また、苦土、石灰の吸収量がイネ科の作物よりも多いのも特徴です。大豆の生育には、ホウ素、マンガンなどの微量要素(ミネラル)が必要不可欠で、特にホウ素が不足すると不稔莢が増加し、収量に大きく影響します。
さらに、ブロックローテーションで圃場を最大限活用している圃場では、毎年多量の石灰・苦土・けい酸・微量要素(ミネラル)が消費されており、地力は低下してしまいます。
土づくり資材を施用し、石灰・苦土・けい酸・微量要素(ミネラル)を補給し、多収量・高品質の麦・大豆を目指しましょう!
<粒状 ミネラルGの特長>
①石灰・ケイ酸・鉄分・ミネラルをバランス良く配合した土づくり肥料です。
②ミネラルGの石灰は、けい酸と結合した形態なので、酸性土壌を穏やかに改良し、中和効果が長時間持続します。
③ミネラルGのけい酸は、く溶性なので、流亡しにくいです。
④ミネラルGの鉄分は、根腐れの原因となる「硫化水素」を無毒化し、水稲の根を保護します。
⑤ミネラルGの各種ミネラルは、要素欠乏症を緩和し、病害虫抵抗性を高めます。
ブロックローテーションは、圃場を有効活用する方法の一つですが、圃場は使えば使うほど地力を消耗していきます。
圃場を有効活用するほど、土づくり資材の施用は重要になってくるのです!